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山形大学発ベンチャー「ナチュラルプロセスファクトリー株式会社」設立

2012/4/2

  本学の城戸淳二卓越研究教授、大学院理工学研究科の鹿野一郎准教授、有限会社サント電業の嶋貫昭一社長が、ベンチャー企業「ナチュラルプロセスファクトリー株式会社」を設立しました。

 ナチュラルプロセスファクトリー株式会社は、有機E L光源を用いた植物工場、常温乾燥技術を用いた食品加工の研究開発および乾燥機の製造・販売を行う会社です。本学の有機エレクトロニクス、流体力学の技術力及び地元企業の職人技を結集し、農業の六次産業化にむけた食品を製造・販売することを目的に、4月2日(月)に設立。代表取締役社長には城戸教授が就任しました。

 開発予定の植物工場は、有機ELなどの人工光源を用いて徹底的に省エネ化されたものとなります。現在、人工光源による野菜栽培に使用されるのは蛍光灯が主流ですが、電気料金が高額になってしまうという課題があります。新会社で野菜栽培に適した有機EL光源を開発すれば、電気料金を1/3~1/4まで下げることができ、冬場でも効率的に農作物を生産することが可能となります。また、植物工場の開発に当たっては、県内企業より部品を調達、加工、組み立てを行うなど、県内企業のものづくり技術を最大限利用します。

 当面は食品の常温乾燥機の販売、及び乾燥機を使った加工食品の製造販売に取り組みます。この常温乾燥機の商品化は、本学とサント電業との共同研究の成果であり、嶋貫社長が山形大学大学院ものづくり技術経営学専攻で学び、事業化に成功したものです。

 城戸教授は、「植物工場が実現すれば、冬場でも農作物を生産できるようになる。また、その農作物を常温乾燥させて販売することにより、農業の六次産業化につながる」と、新会社の稼働に向けて熱意を語りました。

新会社の概要

  • 社名:ナチュラルプロセスファクトリー株式会社
  • 事業内容:有機E L 植物工場、常温乾燥機の研究開発、製造販売会社
  • 資本金:300万円
  • 出資者及び出資比率:城戸淳二(33.3%)、鹿野一郎(33.3%)、嶋貫昭一(33.3%)
  • 代表取締役社長:城戸淳二(山形大学教授)
  • 本社所在地:山形県米沢市窪田町矢野目2546番地
  • 従業員数:5人
  • 今後は山形県や東北経済産業局、(独)科学技術振興財団、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構の支援も受ける予定です。

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