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平成24年度「国費外国人留学生の優先配置を行う特別プログラム」に採択されました

2012/11/7

 文部科学省の実施する「国費外国人留学生優先配置特別プログラム」に、山形大学大学院理工学研究科ものづくり技術経営学(MOT)専攻が採択されました。このプログラムは、日本政府が大学に一定の特別枠を保障し、その枠内で採用する外国人留学生に対して、文部科学省が奨学金等を負担するものです。同プログラムには、全国から80大学、計217件の応募があり、26大学、計41件が採択されました。今後、MOT専攻では、「リチウム開発のためのマネジメント人材育成プログラム」に取り組みます。
 本プログラムは、南米のボリビア多民族国にあるウユニ塩湖に未開発のまま存在するとされているリチウム資源(世界埋蔵量の半分程度と推定)の開発や産業化に資する人材を国費留学生(修士課程の2年間)として受け入れ、技術経営学や生産管理、さらにはリチウムに関連する周辺技術などを学ぶというものです。リチウムは携帯電話やパソコンなどの移動式電化製品の二次電池としての用途のほか、近年は電気自動車(EV)のバッテリーや家庭用・産業用蓄電池の原材料としても注目されています。山形大学では人材育成を通じて、オールジャパン体制で取り組んでいる同国のリチウム資源開発を学術的に支援し、かつ同国における経済・社会・人間開発に貢献します。
 事業期間は平成25年10月から5ヵ年となっており、選抜試験に合格した学生は、日本政府の国費留学生として学びます。山形大学の包括的学術協定校であるサンアンドレス大学(UMSA)や、オルロ工科大学(UTO)、トマスフリア自治大学(UATF)などから国費留学生を受け入れ、MOT専攻において、5年間で計20名(毎年4名×5年)の留学生を育成します。
 本事業を推進するにあたっては、文部科学省のほか、経済産業省、資源エネルギー庁、外務省、JOGMEC(独立行政法人石油天然ガス・鉱物資源機構)、JICA(独立行政法人国際協力機構)などとも連携を行います。本教育プログラムを通じて、日本の産業支援や新エネルギー産業の創出にも貢献していきます。

サンアンドレス大学との学術交流

オルロ工科大学の外観

トマスフリア大学の外観

リチウム開発が進むウユニ塩湖

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