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2024年

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「使用済紙おむつのリサイクル技術推進に関する連携協定」を締結しました(5/27)

2024/6/13

 工学部は、令和6年5月27日(月)福島県相馬市役所において、相馬中核工業団地内の事業所において新たな環境複合事業を計画中の総合環境企業「株式会社タケエイ」(本社:東京都港区)と、紙おむつをはじめとする衛生用品製造機械の開発・設計・製造を一貫して手がけ国内トップシェアを誇る「株式会社瑞光」(同:大阪府茨木市)、及び「相馬市」との産官学四者で「使用済紙おむつのリサイクル技術推進に関する連携協定」を締結しました。

 高齢化社会の進展につれて、排出量が増加している使用済紙おむつですが、排泄物、パルプ、高分子吸水材、その他プラスチック等から構成されているため再資源化が困難とされ、現状は各自治体が収集し焼却処分するのが一般的で、焼却炉への負荷や最終処分場の残余容量ひっ迫が課題となっています。

 そこで、今般、使用済紙おむつの燃料化によるリサイクル技術の推進、及び再原料化の包括的なスキームの構築を目指して実証実験を行い、各種データ(焼却量、CO2削減量、各コスト等)を収集し、事業化に向けた課題点の抽出を行います。

 具体的には、官(相馬市)の施設から排出される廃棄物を、産のタケエイが瑞光製の装置を用いてリサイクルの実証実験を行い、学(本学理工学研究科 遠藤昌敏教授)が課題を抽出して改良するというスキームを実現して、資源化が難しかった廃棄物等を循環資源に変革することで高度循環型社会・脱炭素社会の実現を目指します。

【 協定の概要 】

名  称: 「使用済紙おむつのリサイクル技術推進に関する連携協定」
締 結 日: 令和6年5月27日(月)
目  的: ① 使用済紙おむつの燃料化、再原料化の包括的なスキームの構築のため、従来から焼却
       処理をされている使用済紙おむつを回収から再生処理(乾燥・殺菌)、燃料化までの過
       程・状況を実証し、確認する。
      ② 実証実験を行い、各種データ(焼却量、CO2削減量、各コスト等)を収集し、事業化
       に向けた課題点を抽出する。
役割分担: 相馬市    ・市内施設等から排出される紙おむつの提供 
      (株)タケエイ ・提供された紙おむつの回収及びリサイクル・再資源化 
             ・各種データ(焼却量、CO2削減量、各コスト等)の収集
      (株)瑞光   ・実証に必要な処理装置等の提供及び社会実装ユニットの開発
      山形大学   ・再生処理時の課題(殺菌・臭気等)の抽出と燃料化時の課題収集

なお、締結式当日の模様が、相馬市のYouTubeチャンネルで紹介されております。(収録時間:5分44秒)

https://youtu.be/nwhvTsSMSz4

さらに、本協定を背景に、瑞光、タケエイ、本学の三者間で、「リサイクルが難しいとされる廃プラスチック類及び可燃系廃棄物の再資源化手法の確立・運用に関する研究」をテーマに共同研究契約を締結し、研究を開始いたします。

今後の進展にぜひご期待ください。

左から、黒田充紀米沢キャンパス長、株式会社タケエイ 代表取締役社長 阿部光男様、
相馬市長 立谷秀清様、株式会社瑞光 代表取締役社長 梅林豊志様

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