2020-2022 山形大学 テクニカルシーズ
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図1 (a) OCT光学系と(b) 極細イメージプローブ Appl. Sci. 2019, 9, 216図2 イメージプローブ(SMMF)と生きたラット脳図3 (a)脳組織の三次元断層画像と(b)その拡大図内 容 光干渉を用いて生体などの断層画像を測定する技術は、OCT(Optical Coherence Tomography)と呼ばれており、1990年ごろに本学で生まれた技術です*。眼科でまず実用化され、他への臨床応用や一般産業応用へと広がっています。特徴は、数ミクロンから数十ミクロンの高い空間分解能と生体への高い安全性です。 OCTでは、直接測定深さが数mmなので、我々は応用拡大に向けて、さらに深い部位の測定のために極細イメージプローブを用いたOCTを研究しており、プローブに光通信用ファイバーの応用を検討しています。左のデータは、生きたラット脳に直径125µm、長さ7.4mmの光ファイバーを挿入して測定した脳組織の三次元画像で、神経線維の空間配置や密度などの情報が得られます。脳の機能解明や新薬の開発などへの応用を目指しています。 今後、生体組織などの三次元散乱物体から新たな情報を引き出すために、光エレクトロ二クス技術を駆使して、機能的で多面的な光計測を展開したいと考えています。分 野電気電子工学専 門光計測・光エレクトロニクスE-mail :msato@yz.yamagata-u.ac.jpE-mail ・ msato@yz.yamagata-u.ac.jpTel &Fax:0238-26-3187Tel & Fax ・ 0238-26-3187HP:http://msatolab.yz.yamagata-u.ac.jp/HP ・ http://msatolab.yz.yamagata-u.ac.jp/内容:内 容 本研究は走行する電気自動車への遠隔充電を目指した無線電 本研究は走行する電気自動車への遠隔充電を目指した無線力伝送に関する基盤研究です(図1)。給電対象へ高効率に大電電力伝送に関する基盤研究です(図1)。給電対象へ高効率に力を伝送するために、マイクロ波放射型無線電力伝送方式に着目大電力を伝送するために、マイクロ波放射型無線電力伝送方し、その方式の中で最も重要な送信デバイスに関する研究を行っ式に着目し、その方式の中で最も重要な送信デバイスに関すています。図2は送信用アンテナの電磁界解析結果の一例で、電る研究を行っています。図2は送信用アンテナの電磁界解析力の放射特性等から伝送効率を見積もることができます。図3は、結果の一例で、電力の放射特性等から伝送効率を見積もるこ超伝導バルク共振器アンテナの試作素子写真であり、シミュレーとができます。図3は、超伝導バルク共振器アンテナの試作ションのみならず実験検証も重要視しています。今後も日本経済を素子写真であり、シミュレーションのみならず実験検証も重支える自動車産業の次世代技術となるように取り組んでいます。要視しています。今後も日本経済を支える自動車産業の次世 本研究室では、超伝導エレクトロニクスと電磁界解析を駆使して代技術となるように取り組んでいます。次世代に役立つデバイスとシステムを提案・開発しています。特に、 本研究室では、超伝導エレクトロニクスと電磁界解析を駆量子コンピュータ用デバイス、NMR用デバイス、テラヘルツ検出器、使して次世代に役立つデバイスとシステムを提案・開発してまた、常温超伝導にも興味があります。います。特に、量子コンピュータ用デバイス、NMR用デバイス、テラヘルツ検出器、また、常温超伝導にも興味があります。アピールポイント: どのような研究内容でも積極的に産学連携に取り組みます。低アピールポイント温・超伝導物性、マイクロ波デバイス設計、精密計測が私の強みです。 どのような研究内容でも積極的に産学連携に取り組みます。低温・超伝導物性、マイクロ波デバイス設計、精密計測が私の強みです。分  野: 電気・電子通信専  門: 超伝導エレクトロニクス分 野電気・電子通信E-mail : atsu@yz.yamagata-u.ac.jp専 門超伝導エレクトロニクスTel : 0238-26-3289  E-mail ・ atsu@yz.yamagata-u.ac.jp           Tel ・ 0238-26-3289HP : http://saito-lab.yz.yamagata-u.ac.jp/HP ・ http://saito-lab.yz.yamagata-u.ac.jp/内容:光干渉を用いて生体などの断層画像を測定する技術は、OCT ( Optical Coherence Tomography ) と呼ばれており、1990年ごろに本学で生まれた技術です*。眼科でまず実用化され、他への臨床応用や一般産業応用へと広がっています。特徴は、数ミクロンから数十ミクロンの高い空間分解能と生体への高い安全性です。 OCTでは,直接測定深さが数mmなので,我々は応用拡大に向けて,さらに深い部位の測定のために極細イメージプローブを用いたOCTを研究しており,プローブに光通信用ファイバーの応用を検討しています。左のデータは,生きたラット脳に直径125μm,長さ7.4 mmの光ファイバーを挿入して測定した脳組織の三次元画像で,神経線維の空間配置や密度などの情報が得られます。脳の機能解明や新薬の開発などへの応用を目指しています。 今後、生体組織などの三次元散乱物体から新たな情報を引き出すために、光エレクトロ二クス技術を駆使して、機能的で多面的な光計測を展開したいと考えています。アピールポイント:アピールポイント 光計測技術は幅広い応用があり,多くのポテンシャルを有しますので,課題等ありましたら,お声がけください。 光計測技術は幅広い応用があり、多くのポテンシャルを有しま * : 丹野直弘、市村 勉、佐伯昭雄:日本特許第2010042号(1990)すので、課題等ありましたら、お声がけください。*:丹野直弘、市村 勉、佐伯昭雄:日本特許第2010042号(1990)分 野:   電気電子工学専 門: 光計測・光エレクトロニクス図解図1 走行する電気自動車への遠隔充電イメージ図2 送信用アンテナの電磁界解析WWiirreelleessss PPoowweerr TTrraannssppoorrtt uussiinngg MMiiccrroo WWaavvee超超伝伝導導ババルルクク誘電体基板図3 超伝導バルク共振器アンテナ給給電電線線44走行する電気自動車への無線電力伝送キーワード[ マイクロ波、電磁界解析、超伝導 ]“三次元不透明物体の光波断層画像測定”キーワード[ 生体組織、散乱体、光吸収、三次元光計測 ]教授 齊藤 敦教授 佐藤 学

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